国公立大学医学部や難関大学への合格を目指す場合、必要とされる思考のプロセスと学習の基盤は幼年期に据えられなければならないからです。
近年における社会の急速な情報化と反比例するように、子供たちの持つ知識の幅はいっそう狭くなり、思考の柔軟性はますます失われていっています。かつては各家庭において自然に学んでいたはずの事柄さえ、「学習」しなければ知りえない状況になってきました。
国公立大学医学部や難関大学合格を実現し、さらに入学後も安定した学習を継続すること、また最終的には国家資格をスムーズに取得するという目標を達成するには、柔軟な思考力、発想力、記憶力、そして幅広い分野にわたる知識が求められます。
これらの要素を備えた大人に育ててゆくにあたり、幼いころからの学習習慣、および環境は非常に重要な役割を果たします。
近年の脳科学分野における研究によると、3歳までにどの分野に特に力を入れて教えたかに応じて得意分野が異なってくる-理系、文への分かれ道となり得る-という説もあります。つまり、幼いうちにどのような種類の知識を与え、学習の基礎を据えるか、ということが、子供たちの一生に渡って大きな影響を及ぼすこととなるのです。
これらを総合的に考慮すると、「ある程度大きくなってから」難関大学への受験準備ができる子供たち、というのは、あくまでもご家庭で十分にこうした基礎が据えられ、学習面でも、精神面でもかなりのキャパシティーをもった生徒たちに限られる、ということです。
そのようなわけで、お子さんがより広い視野で物事を捕らえ、柔軟に考え、新たな物事の側面を自ら発見し、学習した内容を十分に記憶に定着させる能力を段階的に開発し、身につけられるよう助けていくことこそが、大学合格とその先にあるゴールの達成に不可欠なものであり、こうした意味で、大学受験準備は幼年期に始まる、とANACでは考えております。
医療・難関受験コースは、上記のような要素を踏まえ、「知識を詰め込む」受験準備ではなく、
「自ら考え、気付き、発見し、応用し、定着させる」ことのできる思考型の子供たちを育てることを目標としています。